フーリガン 前編
そのユキトが目を覚ました時、そこは天羽神社だった。しかし、いつもと何かが違う。周囲は切り立った岩山だし、空には絶滅したはずの見られない鳥が飛んでいる。そして彼の手には、奇妙な形(ペニス)の剣が握られていた。「時空が歪んでしもたのは、お前がエネルギー実験を暴走させたせいやで!」いつの間にか隣にいる、宇宙ウサギのイサオにそう言われた。状況の掴めないユキトにイサオが説明する。それは、ユキトたちが通う前羽根学園の保健室でのこと。そこで養護教諭のオルガが、新種のエネルギー実験をしていた。部屋に忍び込んだユキトは、手が放せないのをいいことに、オルガにいたずらをする。オルガは嫌がりながらも感じてしまう。そして二人が本格的なプレイに突入しようとしたとき、ユキトがうっかり実験装置に触れて実験そのものを暴走させてしまった!二人のみならず、人類全てが未知のエネルギーによって意識を失う。イサオによると、この世は実験の暴走のせいで、時間も空間もめちゃくちゃになってしまったらしい。これを元に戻すには、世界に放たれた七本の性剣を再び一つに束ねなければならない。そしてそれは、事態を引き起こした本人でなければ出来ない。